こんにちは、オイジーです。
今回は、ワイン好きなら一度は耳にする
「マルサネ」について考えていきたいと思います。
先日インスタでこんなアンケートを取りました。

「マルサネ(Marsannay)」
と
「マルサネ=ラ=コート(Marsannay=la=Côte)」
ってどっちがアペラシオンの名称として正しいでしょうか?
というクイズです。
念のために解説すると、「マルサネ」とはブルゴーニュのコート・ド・ニュイ地方の1番上(北)に位置する地域です。
しかし、「マルサネ=ラ=コート」と言う文字も目にすることがあります。
ん?この2つは違うのか?どちらかが正しい名称なのか?
「マルサネ」とは「マルサネ=ラ=コート」の短縮名称なのか?
ふと疑問に思ったので調べてみました。
アペラシオンとして正しいのは「マルサネ」
結論から申し上げますと、アペラシオンの名称として正しいのは「マルサネ」です。
ですので、ワインのラベルにも「マルサネ(Marsannay)」としか書いてありません。
「マルサネ=ラ=コート(Marsannay=la=Côte)」とは書いてないんです。
では、一体「マルサネ=ラ=コート(Marsannay=la=Côte)」とは何なのでしょうか・・?
「マルサネ=ラ=コート」とは村の名前
実は「マルサネ=ラ=コート(Marsannay=la=Côte)」とは、村の名前なんですね。
ディジョンの南に位置する実在の村の名前。
ではなんで、「マルサネ=ラ=コート」と言う名称のイメージがあるかと言えば、おそらく「地図」などによく書いてあるんです。
ブルゴーニュのワインマップなどに、よく書いてあります。
村の名前ですから、地図にあって当然ですよね。
ワインのアペラシオンの名称では無いので、ワインマップに書いてあるとそれがアペラシオンの正式名称なのかなと思ってしまうのかもしれません。
実際にインスタでのアンケート結果はこんな感じでした。

結構みんな間違える
プロの方でも、正解率は半々くらいかなぁという感じでした。
熱心に勉強してる人ほど、ワインマップなどを見て目にする機会が多いから、こっちが正式名称かなと思ってしまうのかもしれません。
でも、実はシンプルに「マルサネ」が正解なんですね。
こういうちょっとした知識を正確に把握しておくのは大事かもしれませんね。
あやふやな部分というのは、ワインの世界ではそのままにしてしまいがちですが、しっかり把握していくことでより理解が深まると思います。
「マルサネ=ラ=コート」は「マルサネ」の一部
ちなみに「マルサネ」は
1.マルサネ=ラ=コート(Marsannay=la=Côte)
2.クシュアン(Couchey)
3.シェノーヴ(Chenôve)
の3つの村からなるアペラシオンなんですね。
てっきり「マルサネ=ラ=コート」の一部が「マルサネ」なんだと思っていましたが、アペラシオンの「マルサネ」の方が、広範囲に及ぶようでびっくりしました。
使い分けのポイント
ワインには「マルサネ」としか書かれていなくても、地図や行政区分、観光ガイドでは「マルサネ=ラ=コート」と表記されるのが一般的です。
・ワインやラベルの話 → マルサネ
・地理や村の話 → マルサネ=ラ=コート
と覚えておけばわかりやすいですね。
おまけの知識
AOCマルサネは、ブルゴーニュのなかで唯一、ロゼワインを正式にAOC名で名乗ることができる村名アペラシオンです。
そのため、特にロゼに力を入れている生産者も多く、ブルゴーニュロゼを語る上では欠かせない存在となっているようですね。
そして、「マルサネ=ラ=コート」という言葉は、
「マルサネ」+ 「ラ(定冠詞)」+「コート(丘、斜面)」
という言葉で、訳すると
「マルサネの丘(斜面)」という意味になるんですね。
おわりに
いかがでしたでしょうか?
温暖化の影響で、注目の集まるブルゴーニュ北限のマルサネです。
人気の生産者も出てきて、徐々に盛り上がりを見せています。
これから目が離せない、そんなマルサネのちょっとした豆知識をお届けしました。
では、また。
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